はじめに
「ラケットの種類はわかったけれど、重さやバランスってどうやって選べばいいの?」
そんな疑問を持つ方のために、この記事ではテニス肘を予防・軽減する視点から、ラケットの重さとバランスの選び方をやさしく解説します。
あなたのプレースタイルや体力に合ったラケット選びの参考にしてくださいね。
重さの基本と考え方
● 軽すぎても重すぎてもNG
- 軽すぎるラケットは振りやすく感じる一方で、衝撃を吸収しにくいため肘に伝わりやすいことがあります。
ラケットの重みを活かせないので思ったより飛ばず、飛ばそうと振りすぎてしまう。 - 重すぎるラケットはインパクトの安定性は高いものの、筋力や体力が必要で、疲労やフォームの崩れが原因で肘に負担がかかることも。
● 適正な重さの目安
プレイヤータイプ | 重さの目安 | 特徴 |
---|---|---|
中年女性・初心者 | 270g〜285g | 軽めで扱いやすく、振り抜きも安心 |
中級者女性〜一般男性 | 285g〜300g | バランスの取れた重さで安定性と振り抜きやすさの両立 |
上級者・競技志向 | 300g以上 | パワーと精度重視。体力に自信がある方向け |
少し前に比べると全体的に重量は軽くなっている傾向があります。
バランスの取り方(トップヘビー/トップライト)
● バランスとは?
ラケットをどこで支えた時にちょうど水平になるかという「重心位置」を表したもの。
バランスタイプ | 特徴 | 向いている人 |
トップヘビー | ラケット先端が重い。パワーが出やすく、スピンもかけやすい | スイングスピードが遅めの方/ボレーよりストローク重視の方 |
トップライト | グリップ側が重い。操作性が高く、コントロールしやすい | ネットプレーやボレー重視の方/腕力がある中級者以上 |
イーブンバランス | 全体的に均等な重さ配分 | 初心者〜幅広い層 |
テニス肘を避けるためのポイントまとめ
- 「軽すぎず、重すぎず」が基本。体力やスイングスピード、なにより打点をしっかり取れることを目安に。
- 振動吸収性の高いフレーム設計もチェック(ClashやTF-X1など)
- バランスはイーブンが◎。負担を逃がしやすい設計を意識。
- ラケットだけでなく、グリップ・ガット・フォームの見直しも大切。
プレイスタイル別の選び方:スピン系とフラット系で変わる
プレイスタイルによっても、適したラケットは異なります。
- スピン系プレイヤー:ラケットをしならせて回転をかけたい → 軽量〜中重量でトップヘビー気味が相性◎
- フラット・ドライブ系プレイヤー:面の安定感と押し込みが重要 → ある程度の重量とトップライト〜バランス寄りが理想
ラケットタイプ別の傾向
これまで紹介してきたモデルは、実はプレイスタイルにも適性があります:
ラケットシリーズ | 特徴・おすすめスタイル |
---|---|
Wilson Clash | 振動吸収に優れ、フラットドライブ系に◎ |
Yonex VCORE | スピンがかかりやすく、スピン系プレイヤー向け |
Tecnifibre TF-X1 v2 | スピンと柔らかさのバランス、スピン系向け |
Prince Phantom | しなり重視、スピン&コントロール系 |
Wilson Blade | 全体のバランスが良く、オールラウンドプレイヤー向け |
Yonex Percept | 安定感重視、フラット〜コントロール系 |
Wilson Shift | 弾きの良さが特徴で、フラットドライブ系に◎ |
✅ 自分の「打ち方」と「体へのやさしさ」を両立できるモデルを選びましょう。
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おわりに
ラケットのスペック選びは、身体へのやさしさとプレースタイルのバランスを取ることが大切です。
迷ったときは「まず軽め+やさしい打感」でスタートし、少しずつ自分のスタイルに合わせて調整していくのも一つの方法です。
無理せず、長くテニスを楽しむためのヒントになりますように。
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